ひとごと
失言の多い某大蔵大臣が語った一言が波紋を広げている。福島原発から出た汚染水を、原発を持つ世界の国々は海洋投棄しているのだから日本もその仲間入りをしたからと言って、大騒ぎすることではないと云うものだった。薄めて基準値以下にすれば問題ない「みんなで捨てれば怖くない」という事か!? 「薄めて捨てる」日本社会が昔から取って来た常套手段である。昭和30年代から始まった高度成長期には汚染水が垂れ流し状態になり、魚の住めない川が続出し、そのとき出された禁じ手が薄めて捨てる政策だった。簡単に言えば散らかっている部屋を掃除する時、隣の部屋にゴミを移すことでこの部屋が綺麗になったと言っているようなもので、根本的には何も解決していない愚策の愚と云うしろものであった。
確かに国内にある原発全てが実際に海洋投棄している、がしかし福島原発の場合はメルトダウンした核燃料棒にじかに触れた汚染水だという事を忘れて論じている(ごまかそうとしている)詭弁に過ぎない。中国の政府高官が「あなたがまず飲んでみたら」と言っていたが、そもそもかの国に言われること自体が恥ずかしい限りである。
10万年は蓄積され消えないと言われる核燃料物質、目の前から消しさえすれば解決したという愚かさで人間はこの地球の未来を何処へ持って行こうというのか!?
ゴジラの主食は、核燃料物質である。そう遠くない、いつの日か感謝状を持って彼が私たちの前に現れるかもしれない。