Blog理事長の独り言

53喉元過ぎれば

【喉元過ぎれば熱さを忘れる】

日本国憲法前文には、「全世界の人々が等しく、恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。われらはいずれの国家も自国の事のみに専念して他国を無視してはならず、政治道徳の法則は普遍的なものであり、この法則にしたがうことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする、各国の責任である。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力を挙げてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う」とある。

戦後憲法は一部に「戦勝国に押し付けられたもの」との声もあるが、当時の幣原喜重郎首相の発案で、マッカーサー元帥と合意した記録は国会図書館に保存されている。

たしかに、戦勝国の思惑は有るものの、第2次世界大戦で疲弊し、荒廃した世界を目の当たりにした時、再び戦争を引き起こしてはならないと云う当時の指導者たちの願望が込められた理想の在り方が日本国憲法に込められていると解釈できる。

ロシアがウクライナに戦争を仕掛けている現在、「だから日本も武装強化」だとか「やれ核武装」だとか論議が飛躍している様だが、今一度日本国憲法前文に立ち返る時ではないだろうか。

日本国民は、恥と名誉を重んじる国民だと自他共に認める国民であるなら、世界が崇高な理想とした日本国憲法前文をかざして如何に立ち向かわんとしているのかが問われているのではないだろうか。戦後70年を過ぎて、そぞろ戦争でもしたくなったと云うことなのか。

遵法国家を名乗り、国民に遵法精神を求めるのであれば、「理想と現実は違う」とか「政治とは簡単なものではない」とか、屁理屈を述べて問題をすり替えるのではなく、国会議員自らが先ず手本を示すべきではないだろうか。

参議院選挙も近い、選挙目当ての公約には、へきえきしている昨今である。

52 法に基づく

【法に基づく自由で開かれた国際社会】

ロシアのウクライナ侵攻以降、よく使われる言葉に「法に基づく自由で開かれた国際社会のルールづくり」というのがある。

ここでいうところの「法」とは、一国にあっては憲法であり世界にあっては国際法の遵守と云う事にほかならないと考えられる。

人が支配する社会ではなく、法が支配する社会が最初に唱えられたのは、2,500年ほど前の孔子の時代だと云われ、国家として目指したのは、秦の始皇帝だと云われている。

「人は信用できない」と揶揄され、囁かれるのは、家庭では優しいおじいちゃんがある日突然虐殺者に豹変すると云う話はよく聞く話で、プーチンも例外ではなかったと証明しただけの話である。

権威主義国家の代表格がロシアと中国で、ここでは【法】よりも【人】が支配する高崎山のボス猿国家に似ていて、哀れにすら思える。

「歴史に学ぶ」という言葉があるが、500年続いた「春秋戦国時代」を終わらせるキッカケを作ったのは【法】が支配する社会の方が、公平、公正でより良い住よい社会だと信じた結果だと云える。

日本人は誰ひとり、ひと昔前の「法の上に支配者のいる」権威主義国家の再来を望む者はいないと思うが、議員や官僚機構、警察権力の中には、自分の方が上だと勘違いしている輩がいることも事実である。

此の勘違い人を生み出さない為には教育が大切で、遵法精神や人の尊厳、公平・公正精神や思いやり精神を幼い頃からいかに沁みこませる事が出来るかどうかにかかっていると強く主張したい。

自分も含めて、虐げられている弱い立場の声なき民衆を救い、悲惨な戦争を収束できるのは人間自身でしかなく、出来ないのは結局のところ愚かな指導者が凝りもせず次から次に生まれて来る土壌があるからに他ならない。

家庭教育・学校教育は、悪が生まれる土壌を断つという意味で、人間社会にとって重要だと云える。

51 羊頭狗肉

【羊頭狗肉】

YouTubeの中で、紹介される「日本国」又は「日本人」に対する外国人の評価を見ていると、ブラックユーモアではないかと思うほど持ち上げてくれる。

曰く「差別意識が薄い」とか「街にゴミがない」とか「落とした財布がかえってくる」「優しくて親切」etc. 聞いていて恥ずかしくなるのは、私だけだろうか?

「いじめ」という名の差別、若者たちで溢れ返った「渋谷センター街」の宴のあと、4630に見る横着者。列挙すればキリがないのが現状ではないだろうか。

常識のある、優しい親切な人は世界中にいるし、別に卑下して言っているのではなく、日本が特別ではないと云う事である。教育が何よりも大切で、人はその中で育つ。

私が思う教育とは、学校で教える知識としての教育ではなく、「人として如何にあるべきか」を身につける教育であると云いたい。

古来日本人は「惻隠の情」と云う精神を、こよなく大切にしてきた。

YouTubeでの称賛に価する一人一人になる為にも、一日一日を大切に生きていきたいものである。

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