私とポン太の共同生活
我が家には今年で10年目になる小型の雑種が居る…名前は「ポン太」。 生まれたての頃「アライグマ」そっくりだったのでこう名付けた。いまだに本人が何を考えているのか全く分からないが…きっと自分も家族の一員だとおもっているのだろう。 人見知りで、甘えん坊で、ちょっぴり弱虫で… 私の前では野良猫が通ろうものなら勢いよく突進するものの、相手が逃げず背中を丸めて戦闘態勢を整えると手前で立ち止まり目線をそらせて、見なかったことにして帰ってくる。 その恰好がおかしくて心底なごませてくれる。 朝起きて夜寝るまで(一緒に寝ているので)24時間全く離れない。私の行く所「ポン太」が漏れなくついて来る、かけがえのない同居人(犬)だ。
ポン太と一緒に生活する中で得たものは多い。 一番有り難いのは、生きとし生けるものへの感受性が一段深まったんじゃないかと思える事。 最近はへび・蜘蛛といえども中々殺せない。一生懸命生きているものは美しいと心から思えるから(腹の立つときもあるが)。
子ども達が巣立って幾年たっただろうか、女房と二人の生活が変わらず続いている中 冗談めかしで「俺がポン太より先に死んだら、生きたままでいいからポン太も一緒の棺桶に入れてくれ、残して行くのは哀れだから」と勝手な事を言ったりしている。
あと何年寿命が残っているか分からないが、送るのは嫌だから出来ればポン太より先に逝きたいと願う今日この頃である。
孫と同じ年ごろの子ども達に声を大にして伝えたい。 感性を育むためには、出来れば生き物を飼った方がいいと…