【無戸籍児】
こんな言葉がこの日本にある事、実態がある事に唯々啞然とするばかりである。
1998年に発覚した「巣鴨子供置き去り事件」をきっかけに映画監督の是枝氏がスクリーン(誰も知らない)化して世間が広く知るところとなった。
私は、つい最近までこう言った実態があることに知らなかった事を恥じている。
事件のあらましは、父親の蒸発に始まり5人の子供(次男白骨化して押し入れで発見)の母親(40)に恋人ができ母親が家出、長男(14)へ月数万円を時折送り、長女(7)次女(3)三女(2)の面倒を観させ、長男は仲間3人で三女に暴行して死亡させ雑木林に遺棄、不良少年のたまり場化となっていた大家の通報で発覚したというもので書いているだけでおぞましくなるものだった。また子ども達はいずれも父親が違い、戸籍がなかったもので、母親も、長男と暴行に加わった少年達も現在は野に放たれていると云う事件の概要だった。
全国に10,000人近くの「無戸籍児」がいると云う現実に只々驚かされると同時に、それぞれに、色々な言い訳、事情があったにしても、これが人として許される行為ではないことは、断言できる。
私が最近よく思うのは、この命の惑星ともいえる地球に、果たして人間に生存する資格があるのかという問いである。
強い国が弱い国を攻め、強い者が弱い者を虐め、富める者が貧しきものを虐げる人間社会。
私も含めて、人間はこの地球に生存する資格があるのだろうか???